りっけいのゆる旅

自転車や旅をつらつらと

【インド旅2日目】美建築オールチャー

2日目はオールチャー(Orachha)へ!

ほんとうに綺麗なところだった。造形が美しく、ずーと居たい場所。

 f:id:rikkei:20170916144302j:plain

 

 

ニューデリーからオールチャーまでは電車と車を使う。

 f:id:rikkei:20170916144127j:plain

 約500kmを5時間かけて移動する。 インドの規模のデカさを体感できますね。

 

f:id:rikkei:20170916145007j:plain駅にて。みんなインド人で、僕ら以外に外国人はいなかった。

 

 

始発駅なので、電車が遅れる心配はなく、朝6時ちょうどに出発する。

日が昇りだんだんと外の景色は明るくなってきた。

f:id:rikkei:20170916145348j:plain森の中をずっと走る。建物がちょこっとあるぐらい。

 

 

たまに廃材置き場みたいなところを通ったのだが、よくよく見てみるとそれが家だったりする。イメージ通りの貧しさであった。

 

あと、線路近くで野グソしている人がいっぱいいて驚いた。みんな家のトイレを使うのが嫌だからそのへんでしちゃう、と後から聞いた(゜-゜) インドはフリーダムである。

 

電車では、朝のサービスで車内食がでた!

 

インド人の生活が垣間見れて嬉しい。日本じゃなかなかないサービスだしね。

f:id:rikkei:20170916145938j:plain紙コップの中身は紅茶なんだけど、めっちゃ美味しくてびっくりした。

インドは紅茶の名産地とは知っていたけど、こんなにも香りが良くて、ふわっとする味わいだとは・・・。今まで飲んだ中でナンバーワンの紅茶です。

 

 

f:id:rikkei:20170916145942j:plainインドの朝食。

 

 

どれも口に合わなかった(泣) 極端に味が薄いか、スパイシー過ぎかで食べられなかった。このさきの食事は大丈夫だろうか。

 

 

ぼーっとしている間に、ジャンスィー駅に到着。

f:id:rikkei:20170916145951j:plain華やかな駅舎。

 

インドの美的センスもなかなかいいものだ。

 

ここでガイドさんとドライバーさんと出会った。

ガイドさんはマニッシュさん。

この人がなかなかにダンディーで気さくなオッチャンだった。

 

 

車に乗り込みオールチャーへ。ここでグッとテンションが上がってくる。異国で非日常を感じるのが好きなのだ。

 

到着! 

f:id:rikkei:20170916150955j:plainオールチャー!

 

16世紀から18世紀まで、ヒンドゥー教であるラージプート族のオールチャー王国の首都があった場所である。

 

ここの建築物は面白い!ファンタジーの世界のように、建築美があふれている。

f:id:rikkei:20170916152232j:plainどこかヨーロッパ建築の雰囲気も持っている。

 

ヒンドゥー教とイスラム教の2つから影響を受けて、建てられているみたい。ヒンドゥー教の山型の屋根と、イスラム教のドーム型の屋根のコラボ。

 

こんな建物は世界でも1つだけなんだとか。うつくしい・・・。

 

これらは、マハラジャという王様やお姫様がかつて住んでいたらしい。


4階建てで80の部屋がある。造りは硬い花崗岩を使う。煉瓦や鉄はまだ一般的でなかったらしい。

 

f:id:rikkei:20170916150929j:plain石の彫刻で造られた窓飾り。

 

イスラム式の透かし彫りと言うらしい。ハンマーとノミを使ってコツコツと細工を入れていくとのこと。

 

砂岩でしか作れないのだが、砂岩なんて35キロ先にしかない。昔はラクダや馬などの動物の力を使って運んだらしい。どんだけ時間と手間をかけていたのか・・・。王様の権力の大きさがよく分かる。

 

f:id:rikkei:20170916170824j:plain壁の青色模様も綺麗である。 

 

青色は少ししか残っていないけど、建てられた当初はどれほど綺麗であったのか、と思いを巡らせる。

 

古くから残っているものには、そんな想像をさせる力があると思う。復元せず、あえて現存させるのもいい。

 

 

f:id:rikkei:20170916170911j:plainヒンドゥー教の神々。

 

神様と動物には深い関係があるらしく、どの壁画にも動物は描かれていた。ここまで色がきれいに残っているのも珍しい。着色料はなく、土や葉っぱを混ぜて描いたそうな。

 

f:id:rikkei:20170916170940j:plain 花をモチーフにした模様。

 

f:id:rikkei:20170916153212j:plainジャハーンギール・マハルの裏庭。

 

この王宮は、友だちのイスラム・ムガル王朝の王様が1泊するためだけに建てられたそうな。

 

いくら仲が良くてもこんなデッカイ物を建てるとは、相当の権力を持った王様だったんだなあ。部下たちも優秀だったに違いない。

 

 

f:id:rikkei:20170916170739j:plain 王宮の外は、ただ森が広がるだけ。

 

なんにもない所にわざわざ造らなくても、と思ってしまう。周りには山もなく見晴らしが良くて、気持ちがいい。

 

 

f:id:rikkei:20170916151035j:plainラクダ専用の宿。

 

突然に、この場所で強烈に歴史を感じた。


この建物は300年以上ずぅーとこの場所にいて、この風この太陽この人間たちを見ていたんだ。昔の人たちもこの場所で生きていて、同じ景色を見て感じるものはあったし、現代の観光客が見て感じるものもある。

 

そして、これから何百年後の人たちもここに立つのだ。おそらく彼らも見て感じるものがあるのだろう。その中には私と同じような考えを持ったそっくりな人も来るのかもしれない。生まれ変わりなんて信じたことがないけれど、もしかしたら何百年後に生まれ変わってまたこの場所に来るのかもしれない。


そう思えた瞬間に、私は歴史を感じられたのだ。
この感覚は奇妙なもので、頭でなんとなく解っていた歴史を、追体験したかのように頭と身体で理解できたのであった。

 

不思議な体験だった。

 

 

f:id:rikkei:20170916172537j:plainお姫様のお風呂。

 

ただただデカいお風呂だった。そもそもこのお風呂のために、建物を作っているのだから、お風呂もデカくなるわけだ。

別室に浴槽がもう1つあり、夏冬で使い分けていた模様。ゴージャスな暮らしをしていたんだなあ。

 

 

f:id:rikkei:20170916154844j:plain全体像。

 

300〜400年前にこんな巨大施設をおったてるなんて、一大事業であっただろうと想像する。贅沢な生活を送る王様たちには何が見えていたのだろうか。強力な為政者でも、1人の人間だっただろう。

 

 

 

一般的なインドのツアーではなかなか訪れないようだが、静かな場所だし綺麗だしお勧めスポットである。時間と体力に余裕あれば、ぜひ行ってみてほしいところ。

 

 

帰り際に、遠足中であろう小学生たちに遭遇した。きっと日本人が珍しいのだろう。遠くから見てくる子や、近くには寄ってくるがただ見ている子、「How are you?」と話しかけてくる子など、様々でおもしろかった。

 

この地域の子供たちは学校に通えるんだ、とガイドのマニッシュさんが教えてくれた。

 

また、インドの美形家族にも声をかけられた。美人の母親と娘に「あたしたちと一緒に写真を撮ってくれないか」とお願いされ、写真を撮ったりした。ちょっとした有名人気分になれた。ほっこり。

 

ここからはお宿のあるカジュラホへ車で移動。4時間ほど。

 

f:id:rikkei:20170916172427j:plain

道路に動物がいるのはデフォ。

 

f:id:rikkei:20170916172554j:plain

水牛。

 

途中、ガイドのマニッシュさんのおうちへ招待してくれた。 家の人にも歓迎されて、ビスケットや紅茶を振る舞ってもらえた。

マニッシュ家の皆さんありがとう( 'ω')

なぜか、その家に日本人のおじいちゃんが住んでいた。

 

f:id:rikkei:20170916172557j:plainインドの夕焼けも綺麗。

 

f:id:rikkei:20170916172559j:plain人生初の5つ星のお宿。

 

明日はカジャラホの世界遺産へ。

 

つづく