りっけいのゆる旅

自転車や旅をつらつらと

ノリだけでビワイチしたら大変だった話

本当にバカなことをした。

 

1日で340kmも走ってしまった。
ロードバイク歴3ヶ月半の超初心者が調子に乗っていた。
痛い目にあってきたので、笑ってください٩( 'ω' )و

 

 

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きっかけは些細なことだった。


友達の家でゲームをして、早朝3時に家に着いた時
「ビワイチ行きたい…」
ふと思った。

 

前からやってみたかったが、機会がなく、ずっと保留していたのだ。この時間帯から一緒に走ってくれる友達もいないし、1人で行くことを決めた。


家がある堺から大津市までは80kmぐらいだし、自走で滋賀県へ行ってビワイチすればいいや。途中で輪行して帰ってもいいし、どこかに泊まればいいか、と楽観的に考えていた。

 

それがクレイジーライドになるとは知らずに…


ご飯を食べてシャワー浴びて、5分仮眠をとって、

早朝4時に出発!

 

道筋はこんな感じ

 


真っ暗な街を、自転車で駆け抜けるのが気持ちいい。

あっという間に大和川まで着き、河川敷を走る。いつもなら散歩してる人がいるのだが、この日はだれもいなかった。たのしいいい(*´Д`*)

 

府道21号線に乗り換えて、しばらく快調に走っていた。だが、左のビンディングが全く外れなくなっていた。

 

クリートの故障…

 

気づいたらクリートのネジが一本無くなっていた。

オーマイガ…/(^o^)\

 

左のクリートに違和感があるのに、無視して走り続けていたら結果がこれだ。快調ペースで違和感の確認するのを、めんどくさがったせいだ。

一度ペダルにカチッと合わせると、なかなか外れない…。

 

左足はペダルに固定されたまま、走ることに。どこかで自転車屋さんを見つけたいけど、この時の時刻は午前6時ごろ。まだ空いてないよ( ;´Д`)

 

 

この時間から急激に交通量が増えてくる。大阪の南から北への移動するとこうなるのは分かってたけど、トラックのビュンビュン飛ばしてくるのが、結構怖かったりする。

 

初見のルートに四苦八苦しながら、淀川ついた!

 

ここからはサイクリングロードとして整備されているから、ノンストレスで走り抜けられる!

やっほい(*´∀`)♪

  

 淀川を走り終えて、大阪→京都→滋賀のややこしい道を抜けて、

 

 スタート地点に着いた。このとき、午前9時。心地のいい疲労感と、ビワイチへの期待でわくわくしていた。

今回は南湖を含めたフルビワイチをやる。せっかく琵琶湖まで来たんだったら、全部走ってみたいよね。

 

コンビニのお弁当もぐもぐして、いざ出発!

 

ペダルを踏む脚に自然と力が入る。

あぶないあぶない、ゆっくり行こう。セーブしながら走らないと、きっと脚が持たなくなる。

 

琵琶湖大橋の横を通り、交通量が減ってきたところで、急に睡魔が…徹夜明けで走ってるから仕方ないよね。うん、ばかだよね。

 

眠たくなると集中力が切れるので仮眠は大事。

 

湖岸にベンチがあったので、そこで昼寝をすることに。日なたはぽかぽかして気持ちがいい。

 

30分も寝たら、頭はスッキリ。まだまだ走れる。

 

しばらく走ると、 GIANTショップを発見!

 

これでクリートもちゃんと使えるようになった。1つ問題が解決できて安心する。

 

聖地でパシャ。

 

左手には琵琶湖を眺めながら、走るのが楽しくてしょうがない。どこまでも走っていけると思えてくる。

 

あの対岸を走るときには、自分はどうなっているのかを想像して、楽しむ。対岸を走っている頃には、きっとクタクタになりながらも走っているんだろうなあ。と考えながら。

 

 

 

 

昼休憩で自転車から降りたときに、体が痛いことに気付いた。

肩と背中が痛み、そして左足首に強い違和感がある。なんだこれは…?

1日で225km走ったことあるけど、このタイプの違和感はなかったはず。

 

原因がよく分からないまま、また走っていると

「イタイ…イタイ…」

左足首に猛烈に痛みを感じるようになった。

 

足首にスーパーボールが埋め込まれて、ペダリングするたびにグリグリされているかのような、痛み。(分かりにくい表現)

 

脚を休めれば治るかも、と思って昼寝してみるが治らない。

 

ここは琵琶湖の最北端だ。

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景色は抜群にいいのだが、足首が気になりすぎて楽しめない…泣

 

輪行で帰ると決めた。もう我慢できないほど痛い。

 

最寄駅までは5kmほどある。そこまでは頑張ろう。

 

よくこんな遠くまで頑張った。170km走ったんだ…と感傷的になりながら(ちょっと泣きながら)走っていた。

 

痛みに耐えられずちょっとペダリングを変えてみた。あら不思議。痛みはほとんどなくなった。ちょっと痛いが、走れないほどではないのだ。

 

「これはいけるっ!」

 

元気を取り戻して、走る走る。

 

一度調子を取り戻せれば
「まだ走れる!もう少しいける!」
と脳内物質の大量放出で、勢いでガンガン走っていた。

 

疲労と痛みと、痛みへの慣れで感覚がおかしくなっていたと、今は思う。

 

 

 通行止めに出会ったり、

 

美しい景色に見とれたり、

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パンクしたりしたり、 

 

トラブルはありつつも、 初めての琵琶湖を楽しんでいた。

 

しかし

 

ペースが遅過ぎる…。゚(゚´ω`゚)゚。

 

昼寝とトラブル、足首の痛みで、時間がかかりまくっていた。

 

この時には真っ暗なコンビニの駐車場で、カツ丼弁当を食べていた。

 

このペースで走り続けると家に着くのは午前3時。足がさらに悪化する可能性もあるし、もう予備のチューブがないから、パンクしたら立往生してしまう。そして、スマホ、ライトの充電がギリギリ…終電を逃してしまったら、泊まりor自走で帰る、しかない。

 

色々と考慮した結果…

 

「やっぱり自走で帰ろう!」(脳死)

 

頭はクリアで集中力は切れていないし、帰り道は行き道と同じだから迷うこともない。充電が切れたらコンビニで充電器を買おう。

 

決断してからは早かった。

 

無駄なことは考える必要はない。ただ家に帰るためにペダルを回すだけだ!!

 

夜の大津市内はカオス。ノーウインカーで車線変更する車と、ノールックで車道に飛び出す自転車が混在している。絶対に事故は起こしたくないので、細心の注意を払って、避けていく。

 

そして…

 

南湖込みのフルビワイチゴール!

 

スタート地点に帰れたときの感動といったら、言葉では表せないほどだった。自分の力で帰ってこれた、よくやった、とひとりで興奮していた。

 

あとは家がある堺に帰るだけ。また80kmかけて走ればいいだけ。一度走ったから不安はない。

 

 

Twitterのフォロワーさんに励ましてもらいながら、夜の街を駆け抜けていく。疲れはもう感じない身体になっていた。

 

残り50km地点。身体に異変が…

 

お尻がめちゃくちゃに痛いのだ。ずっと誤魔化しながら耐えてきたのだが、もう痛みの臨界点を超えていた。

 

ということで、ここからダンシング縛りライドに。お尻の皮がめくれているので、サドルに座れないのだ。

 

左足首とお尻をかばいながらのダンシング。もうメチャクチャなフォームである。自転車がかわいそう。

 

でも、事故だけ起こさないように。これだけはずっと考えていて、知識と経験をフル出動させて、危険予測に基づく運転をし続けていた。

 

 

ようやく…

 

ゴールできてしまった\\٩( 'ω' )و ////

 

もうね、震えたね。

 

やればできるんじゃん、面白かったよ!

 

もうやりたくないけど!!!

 

南湖ナシの普通のビワイチが150kmだから、2周以上の距離を走ったんだ。アホかな。

 

今回はノープランで行ったため、全部がギリギリだった。

 

走行距離の300kmが初見ルート、予備チューブがなくなる、充電ギリギリ、クリート故障、身体のあちこちに痛みがある…

失敗する可能性がいっぱいあったのだ。本当に運が良かった。

 

もうこんな無茶なライドは2度とやらないと思う。けど、無茶なライドはクレイジーに楽しいことを知ってしまった。

 

いつかまた、ノリだけで走りに行くんだろうなあ…

 

おわり。